メーンクーンとペルシャ猫

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 ペルシャが初めて家に来たとき,メーンクーンが先住猫だった。
どっちも長毛種の白い猫である。
メーンクーンは売れ残って一万五千円にまで値崩れしていた。
牛のような模様なので「牛次郎」と呼びたかったのに母親に却下された。
でもわたしと弟は「うし!うし!」と呼んでいる。
本人(猫)は「シロ」と呼ばれた方がうれしそうだ。「クリーム」「ミルク」もメスっぽい名前だ
という理由で却下された。上の写真ではわからないけど,
しっぽが黒くてふさふさである。メーンクーンは「シロ」という名前がよほど気に入っているのか,
「白い花」とかいっただけで自分が呼ばれたと思い込んですごい勢いで巨体をゆすぶって駆けつけてくる。
 買ったばかりの時(当時8ヶ月)しっぽ以外の毛が短くて短毛種みたいだったが
さいころになってやっと胸のところにたてがみがはえて,長毛種らしくなった。
たてがみのところに毎回毛玉ができるので切ってやるとされるがままに大人しくなっている。
お腹に毛玉ができたときも切らせてくれる。なんと切りやすいように
体の向きまで変えてくれる。きっと不快感があるのだろう。
ろくにえさももらえなかったのか,がりがりだった。体にダニまでいた。
キャットフードの袋を出しっぱなしにしておくと袋を食い破って中身を
際限なく食べてしまい,肥満した。飢餓状態にあった反動だろうか。
 ペルシャが子猫のころの話だ。冬の寒い日にペルがストーブの前であったまって寝ていると
そのたびにシロがやってきてペルの隣にへばりついた。
そして前足でがしっとペルの胴体を抱えると,ぺろぺろとなめ始めた。
あまりしつこいのできゃあと悲鳴をあげ,ペルは必死の抵抗を試みるも,
押さえつけられてまたなめられていた。レオが子猫のころも同じことをされて
激怒していた。そのためか今でも二匹は険悪な仲である。
 シロは変な癖がある。人間のわきの下の臭いをかいで興奮するのだ。
誰でも見境なくにおいをかぐので嫌がられている。
熟睡していたら,わきの下をシロにかまれて目をさましたことさえあった。
「フガフガ」と鼻息荒く興奮していた。猫にとってはフェロモンのような臭いなのだろうが,
迷惑な話である。弟が脱ぎ捨てた汗のしみついた下着を
フガフガ言いながらくんくん臭いをかいでいたところを何度も目撃した。
レオも似たような癖があり,父親の靴下やパンツの臭いをかいで興奮し,
父親が寝ている隙に靴下をくわえてどこかにもっていこうとしたことがあった。
仲が悪いくせに似たもの同士なのである。
甘え方が大胆で,後足で立ち上がって前足で背中をべたべた触ってくる。
そのくせ,頭をなでてやろうとするとクワッと牙をむきだして威嚇してくる生意気なところもある。
誰もいない家の中で猫にハグされたときは,恐怖の余りすごい悲鳴を上げてしまった。
 シロが大人になったレオに負けてしまい,あまりにも怯えてちぢこまっていたのを
見かねて,祖母の家に引き取られた。単独飼いでのびのびと暮らしている。
冬はベッドに寝せてもらっていた。
 こないだシロとペルを再会させてみたら,お互いに忘れていたようで,
シャーシャーと威嚇しあっていた。元々仲良くなかったから仕方がないけど。
↓頭の黒いぶちが特徴的
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