ワードローブがワンピースばっかり

 ワンピースとは某人気アニメのことではありません。
婦人服のことです。今年の夏に祖母(82)が大腿骨骨折で入院したとき,
ワードローブが全部ワンピースばかりでものすごく困った。
パジャマが全然なかったので急遽買いに走った。
 入院直後,なんと骨折したことを覚えておらず,
夜中にベッドから降りて転ぶというトラブルを起こして
ひんしゅくを買ってしまった。翌日行ってみると
ベッドの柵を自分で触れないようにカバーがかけられていた。
医者や看護婦に嫌われてしまい,肩身がせまかった。
土曜日に入院したのだが,担当の看護婦に
「お母様が騒いだ時は携帯で夜中に呼び出してもいいですか?」
などとねちねちいやみを言われて
母親(祖母にとっては実の娘)がへとへとに疲れてしまった。
その後はそこまで意地悪な看護婦さんはいなかった。
 手術が済んでリハビリ専門施設に移された後,
日中は私服で過ごしてよいことになったので
スラックスやカットソーを着ていた。病室にはたんすが置かれていたが,
認知症なので衣類が置いてあると毎晩のように荷造りして
家に帰りたいと騒ぐので荷物はすべて倉庫に預かってもらっていた。
 老人ホームに移ったが,そこでもまたうちに帰ろうとして荷造りしてしまう。
袋を没収したらなんと大きなバスタオルを風呂敷代わりにして衣類を包んでいた。
 負傷する前一人暮らしだったが(祖父は他界している),
エアコンをリモコンで操作することができずに,
コンセントを引き抜いて消したりしていた。
テレビの電源をリモコンで消したりつけたりするのもできなくなっていた。
(直接機械のボタンを押して電源を入れたり消すこともできない)
 実はだいぶ前から遠方から訪ねてくる実の息子(私にとっては伯父)
に年金を引き出されて使われたりしていて金に困っていた。
白いご飯に実なしの味噌汁,漬物だけの食事で
真冬もストーブやこたつをつけるのを我慢して痛々しい限りであった。
テレビを簡易の操作しにくいものに取り替えられたり
洗濯機を取り上げられて手洗いしかできないで生活していたことも判明した。
電源の入れ方を忘れたのにはテレビが壊れてしまい,長らく見れなかったせいもあるだろう。
栄養が足りないせいで認知症が進んでしまったような気もする。
母親が郵便局に事情を説明して
預金の引き出しなどの記録を見せてもらったら全部で700万円以上
取られていることが判明した。しかし親子なので罪に問えるわけではない。
伯父の妻や子供たちもお金を要求してばかりいたようだ。
「家を新築しているのが完成したら同居しよう。
 おばあちゃんの部屋も作ってあるよ」と祖母は息子に言われていたようだ。
「今家を作っているんだよ」とわたしによく言ってきて伯父が家を新築してるとは
知らずに意味がわからなかったが,後で事情がわかってびっくりした。
「お金に困ってるっていうからお金を渡すと
 2万円だと手を引っ込めないでもっと要求するの」
と祖母が言うので唖然とした。年金が一度に10万円単位で引き出されているが
伯父は長男をアメリカ留学(4年間向こうの大学に通わせた)させたり,
すでに一戸建ての家に住んでいるのにもう一軒結婚する長男のために
新居を建築していたせいで金が必要だったのだ。
(全部で二男一女の子供がいるが全部大学進学した)
おまけに伯父は勤務先の会社が倒産して無職だった。
健康食品の販売を始めて,祖母にむりやり買わせていた。
 祖母は伯父がかわいくてしょうがなく,引き取られると思って気が大きくなり
母に悪態をついて仲たがいして疎遠になっている間にこういう事態になっていた。
結局祖母は「どんどんお金を引き出されて怖いんだよ」
と電話でうちに助けを求めてきた。
 今では祖母は伯父に二度と会いたくないといっているので
伯父と接触させないようにしている。祖母の兄(85)が存命だが
伯父と仲がいいので母の悪口を吹き込まれて誤解を解くのに苦労した。
祖母にはほかに姉妹が二人いて,一人はすい臓がんで70代で他界したが,
一回り年上の異母姉が存命している。しかし入院していて弱ってきているが
祖母はまだ足元がおぼつかなく,見舞いにいけそうもない。
 ちなみに祖母はペルシャ猫を気にいっていて,うちに遊びに来た時は
レオを無視してペルのことばかり
「おまえはきれいな猫だな」と言いながら長いことなでていた。
来客があるとみなペルにばかり声をかけるので母は面白くなさそうだ。
イメージ 1
イメージ 2