不器用なペルシャ

 子ネコのころのペルは手にがぶりと噛みついてばかりだった。生後間もなく
 
親兄弟から引き離された弊害だろう。同居のメーンクーンが巨大な長毛の白猫なので母親を思い出したらしく,
 
なんとおっぱいを吸って後足でキックされていた。親が恋しいのだと思うと哀れだった。
 
しかしメーンクーンはペルを前足でしっかり抱きかかえて一緒に寝ていたりしたので幸せだったと思う。
 
話は元に戻るが,どうしてもペルの噛みつく癖が直らないので,
 
なんとうちの母がネコが噛みつくたびに前足を軽く噛むようにして躾けた。
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母ネコが噛み返して教えるというのを人間が実践したわけだ。
 
かなりの荒療治は成功し,ペルは噛みつこうとした後,
 
ハッとした顔になってペロペロなめるようになり,やがて完全に直った。
 
すべてのネコに効くわけではないだろうが,しつけは大事だと思った。
 
厳しくされてもペルは母親にはなついている。ニャアとかわいらしい声を出して媚を売る。
 
台所で作業しているとじっと見つめている。トイレに入るとニャアニャア鳴きながら
 
ドアの前で出てくるのを待っている。父親のことは大嫌いで抱っこするとシャアと威嚇,
 
わたしと母親にしかなついていなかった。いつもペルが家中わたしの後をついてまわり,
 
とてもうれしかった。でもなでようとするとよけられてしまうことが多い。あっさりした接し方を好むらしい。
 
 系図を見たらペルの6匹の兄弟はみな同じシルバーだった。
 
両親もどちらもシルバーである。そういえば,売られているほとんどのペルシャ
 
毛の色はシルバーばかりで,ゴールデンは2匹しか見たことがない。
 
ゴールデンが売れ残ったので飼おうとしたが,かなり後になって別な人が買った。
 
色違いのペルシャをいっしょに飼えたら楽しかったのに残念だ。