うんちの埋め方にネコの性格が現れる

 ペルは決してうんちに砂をかけて埋めない。コロコロした便が砂の上にむきだしなので臭くてたまらない。
 
 その前に飼っていたマンチカンも埋めなかったが,あの場合は前足が極端に短く,
 
砂をかけても見当違いな方向に飛んでいってしまうからだ。ペルの場合は腕が長いくせにかけようともしない。
 
トイレは屋根付きのものを2つ一階に置いてあるが
 
ものすごい臭いが2階まで流れてきて,夜中の3時ころに起きてしまったことさえあった。
 
 同居のアメショーのレオ(♂6歳)はきちんと砂をかけて埋める。用心深い,慎重な性格なのだ。
 
よく観察してみると,レオは一回かけた後,毎回,ちゃんと砂がかかっているかどうか
 
真剣なまなざしでじっと見つめて確認してから仕上げにもう一度砂をかけている。
 
メーンクーンの方は埋めたり埋めなかったり気まぐれだ。便がいつもやわらかい。
 
 メーンクーンはペットショップで8ヶ月まで売れ残ったのを1万5千円で引き取ったが,
 
「メーンクーン,オス,1万5千円」と記された札があるにもかかわらず,展示されていなかった。
 
母親が何度も見せてくれと頼んだが店員はなかなか承知しなかった。
 
やっとダンボールに巨大な白猫がつめられて運ばれてきた。
 
見ると,頭におむすびのような黒いぶち模様がある。ボディは真っ白だが尻尾だけ黒だった。
 
手のおまめや鼻はピンク色で,目が黄色かった。買ってもらおうと
 
必死で母親のひざにのり,しつこくすりすりしてきた。
 
「このネコ見た人はみんな,模様が牛みたいでださいとか,でかすぎるとか言って帰っちゃうんですよ」
 
とネコを指差しながらメガネをかけた店員がさもいまいましいとでもいう風に言った。
 
最後にもってかえるとき,乱暴に店員が二人がかりでダンボールにネコを押し込めてふたを閉めようとした。
 
ネコは必死でふたを押しのけて,何度も顔や前足を出した。救いを求めるかのように
 
こちらを見てきた。この光景に驚いてネコが哀れになり,母親が飼うことを決めた。
 
牛ガラなので「牛次郎」とつけようとわたしと弟が提案すると,母親が却下した。結局,「シロ」と命名された。
 
すでに家にはマンチカンがいた。マンの方が一歳年上であったが,
 
「ぶぶぶ」とかわいい声を出してすりすりしてくれたマンを,こともあろうに
 
シロはぶちのめした。その後,毎晩シロはマンを虐待して家族の顰蹙を買ったのだった。
 
大人のオス同士を同居させるのは難しいと悟った。
 
その後,レオが我が家に初めて来たときにシロは,一歳年下の子猫のレオに
 
家中追い掛け回されたあげくにボコボコにされてしまったのである。因果応報とでもいうのだろうか。
 
それにしてもあんなにマンに対していばっていたのに子猫にあっけなく負けるとは・・・ 
 
↓右がアメショーのレオ(オス6歳),左がペル(オス4歳)
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