小さいから無駄だって
小学校のころから始めた人形の服つくりだったが,
同居していた母方の祖母は執拗に妨害してきた。
「そんなちいさいのつくったって無駄でしょ!自分の服を作りなさい!」というのである。
しかし当時の未熟な腕前で(なんせ針目ががたがただった)
服なんか作ってもとても外に着ていけないような代物ができたことだろう。
「うるさい!好きなようにする!」といって続けたが常に見張られ,
ぶつぶつと悪態をつかれた。当時生来の不器用さと緘黙で
学校での対人関係に常に疲れていたわたしには手仕事に没頭することが唯一の癒しだったのだ。
ミシンを教員だった母親が買ったのだが,祖母は
「おまえは壊しそうだからさわらせない」といいつつ,4台も自分で故障させた。
「おばあちゃんは使わないで」と母が言ったのに無断で出して使っていた。厚かましい。
母がいくら取り扱い説明書を兼ねたビデオを見ろと言っても,
「目がチラチラするからいやだ」の一点張りで,(紙の説明書も)頑として一切見ないで
むちゃくちゃな使い方で壊していた。ある時祖母は下糸を入れる部分をむしりとって壊してしまった。
「ここいじったら壊れるからいじらないでね。」と何十回も私が言い含めておいたにもかかわらず。
あげくのはてに祖母は
「このミシンポンコツだ!〇〇(母の名,祖母にとっては実の娘に当たる)
にもっといいの買うように言ってよ!」
と金切り声で怒鳴って悪態をつく始末。あんたの頭の方がポンコツだ,と心の中で毒づいてやった。おまけに
「おまえがこっそりさわって壊したに違いない」と自分の罪を私になすりつけてきた。
母親の怒りは大変なものだった。
6万円もした非常に使い勝手のいいミシンだったからだ。その後何年も母はミシンを壊されたことを
嘆いて「あんないいミシンは二度となかった」とぼやいていた。
末っ子で甘やかされて成人後も実母にちゃん付けで呼ばれていたらしい。
甘やかされてもふつうあそこまでずうずうしくはならないだろうから元の性格だろうけどね。
私のおもちゃのミシンを勝手に持ち出し,使っていたことがあった。
「おまえが壊したに違いない」(ちなみにちゃんと動いていたが縫い目がガタガタだった)
とまた悪態をついてきた。一生あの性格は直るまい。
ところで人形の服はシンプルでなく,飾りがコテコテついている方が完成したときの喜びも大きい。
赤いワンピースの布地は100均でかったものです。ピンクのドレスは一番のお気に入りです。
ドレスについてるリボンのモチーフは100均で買ったもの。
下の写真のピンクの服についてるモチーフも100均です。
リカちゃんが20体以上あるのでモデルには事欠きません。
もうすぐサテンとオーガンジーを使ったピンクの派手派手なドレスができあがる予定。
新作が完成したらブログに写真をアップする予定なのでお楽しみに。